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微妙な問題・カースト

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「人を使う」ことになれていない日本人にとって
インド駐在の一番のストレス材料は「メイド」「運転手」
「門番」などなど「ひと」を使いこなすこと。
インドのマダムはどうしているのかしら~??と尋ねてみても
皆、子供の頃からメイドや運転手のいる暮らしをしてるので
ごく自然に彼らに指示を与えているし、甘やかしてなんか
いない、あくまで命令口調なのだ。
『何かあげても「Thank you.」と言わない使用人が多いのは
おかしいでしょう』とインドマダムに愚痴ったら「そういう
教育を受けて来てないクラスの人たちなんだから、
仕方ないでしょう。」とあっさり。うむむむむ

ようやく良い運転手さんに恵まれて、行きたいところに
さっと行けるようになったのは有難い。前に田舎から出て
きたてのメイドさんを雇って、な~んにもできない子で
困ったことがあったので、朝晩の通いのメイドさんに変更。
イスラム教徒なのでイードの時とディワリ以外は休まず
来てくれるのでこのほうが気分的に楽になった。
でも、このメイドさん排水溝のつまりを絶対掃除してくれないの。
「それは私のやることじゃない、ジャマダル(掃除人)の仕事」と。

カーストは法律でも否定されているものの、実生活で歴然と
残っているのだ。出身地もカーストも苗字で9割がたわかるし。
更にジャーティとよばれる職業カーストが細分化されていて
これを外人が研究するには大変な時間と忍耐力、精神力がいると思う。

カーストゆえに優遇されてる場合があるってことも私たち
外国人は知らない場合が多い。たとえば学校の入学試験然り
公務員採用試験然り。IASとよばれる上級国家公務員試験でも
世界に名だたる名門大学IITでも低カーストの人が合格する%
が決まっているのだ。
つまり成績のよいクシャトリヤ階級よりも成績いまいちの
シュードラ階級の人が合格する可能性が高くなるってこと。
また、MNC(Multi National Company:外国企業)に就職し
外国に行ってしまえば、カースト無関係の世界。
カースト・ジャーティにしばられて、親を超えることができない
…と言われていたインドですが、「立身出世物語」が可能に
なってきた昨今なのです。
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by neelkamal-archive | 2005-09-22 19:52 | インドの摩訶不思議


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