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Super30(スーパーサーティ)を知っていますか

Super30は、2002年にビハール州・パトナで始まった教育プログラム。
母体の正式名称は「Ramanujan School of Mathematics
ラーマヌージャン・数学学院」で、アーナンド・クマールという数学者が
運営しています。

アーナンド・クマールさんは子供時代から算数が得意で
その数学的センス・才能は大学の先生も舌を巻くほどだったといいます。

彼自身、パトナ科学大学を卒業後、イギリスのケンブリッジ大学への
入学を認められますが経済的理由で断念せざるを得ず、
更に郵便局員であった父親を亡くし一家の大黒柱として働くことを余儀なくされます。
郵便局員の跡を継ぐこともできたのですが、彼は「経済的に恵まれず
勉学をあきらめざるを得ない」子供たちのための数学学院を作ろうと思い立ちます。

自分のような苦渋を味わう学生をひとりでも減らすために。
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Photography c) The Hindu

スーパー30に選ばれる学生は、人力車の車夫の子供・チャーイワーラーの子供
道端の木の下で営業する床屋の子供、小作人の子供などで、
優秀で勉学を続けたいけれど、経済的に恵まれない学生たち。

学費が払えないどころか、日々の食事にも事欠くような学生を集め
無料で授業をし・宿泊場所と食事を提供することから始まったスーパー30プログラム。
開設当初、資金はクマールさん自らが裕福な家庭の子供たちの
家庭教師をして工面したり、母親が作るパーパル(インド料理店などで出る
香辛料入りのパリパリ薄焼き煎餅)の行商を手伝ったりして稼いだと言います。

宿舎と食事の心配をしなくて良い学生は、ひたすら勉学に打ち込みます。
クマールさんの家族全員が一丸となり、更にはボランティアで
協力してくれる優秀な先生方も集まり、スーパー30に選ばれた学生たちは
泥水に咲く蓮の花のように、大輪の花を咲かせ始めます。

インドで最難関と言われ、世界のトップクラスの大学にも挙げられる
IIT(インド工科大学)の試験に、初年度から30人中18人が合格。
合格率60倍の大学入試に大して、この合格率は驚異的です。
《ハーバード大学の合格率が11倍、MITは8倍、東京大学は約3倍》
次の年には30人中22人、その後も26人、28人と合格者が増え続け
2008年から2010年までの3年間は30人全員がIITに合格するという
すごい偉業を達成します。

世界中のメディアでも取材されているスーパーサーティですが
「寄付金は一切いただきません」というのがポリシー。
運営費はラーマヌージャン数学学院に通う学生の学費で
まかなわれているので、それ以上のお金は必要ないとのこと。
トタン屋根の学び舎に通ってくる学生の総数は1000人以上。
教室に入りきれない学生は、立ったまま授業を受けています。

これに反目する分子ももちろんいるわけで、もっと学費の高い
塾から差し向けられた刺客(!)から、クマール氏を守るため
警察の護衛が常に二人ついているとのこと。
志高く正しいことを成し遂げる人を、羨望と嫉妬・自分の利益がらみで
邪魔しようとする輩がいるというのは、なんとも憤懣やるかたない。

このYoutube画像で、毎年の合格者の数が
増えていくところで、かなりウルウル来るのですが、
最後のヒンディー語部分・アーナンド・クマールさんの言葉で、
涙腺ぶっちぎれな私です。
(前半もビハール州なまりのかなり強い英語ですが、彼の
ひたむきさが伝わる12分強のプログラムです。観てね。)

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by neelkamal-archive | 2012-09-17 01:45 | インド教育事情&子育て


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