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カーンワリヤーの時期が今年も。

デリーでは、雨季になると「シヴァ神の信者たちの巡礼」風景が
見られる。ヒンドゥ教のサーワン月に行われるシヴァ神巡礼で
これが毎年7~8月にあたる。
オレンジ色の装束に身を包み、肩にガンジス河の聖水を
入れた天秤棒を担いだ人々を見かけると、毎年「あぁ、もう
カーンワリヤーの時期なんだなぁ」としみじみ、時の移ろいの速さを
実感する時期でもある。
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特にハリアナ州やラージャスターン州の人々が、その村を代表して
巡礼団を組織し、徒歩で・裸足でガンジスの聖地へ向かってご聖水を頂戴し
徒歩で自分の村にあるシヴァ寺院までそれを持ち帰るという巡礼。
肩に担いだ天秤棒(+聖水容器)は、カーンワルと呼ばれる。
もちろん昨今は、仕事をそうそう長くは休めないとのことで
往路のみ列車を利用したり、往復とも村で準備した乗合トラックで移動したり
・・・というエクスプレス組もあり、逆に「全行程を裸足で走る」
強者もいる。

聖水を頂きに行くガンジスの聖地は、多くがハリドワール↓だが
もっと源流に近い、氷河のあるゴームクやガンゴートリまで向かう
熱心なシヴァ信者もいるのだ。
カーンワリヤーの時期が今年も。_c0339249_01272469.jpg

画像;Wikimediaより

彼らが自分の村まで帰るルートはいくつかあるが、デリーを通過する
際には、政府により巡礼ルートが定められている。
代表的ルートはUP側から、ヤムナ川を超えて リッジロード、ダウラクァンを抜け
NH8に出て、ハリアナやラージャスターンに向かう道を通る。
この期間、巡礼者をもてなすための接待所が有志や支援企業により
デリー各地にも設けられ、休憩するカーンワリヤーたちの
オレンジ装束が目立つようになるのだ。
カーンワル(聖水の入った天秤)は、決して地面に置いてはいけないので
休憩所には必ず、カーンワルをかけておくための柵が設けられている。
(カーンワルに限らず、ガンガージャル;ガンジス聖水 は地面や
自分のいるところより下に置いてはいけないのだ)

自分の町や村に持ち帰ったガンジス河の聖水は、サーワン月の
アマーワスィヤ(新月)の日に、その地のシヴァリンガに
捧げられる。

交通混雑を避けるため、また徒歩で移動するカーンワリヤーたちの
安全を守るため、この時期になると新聞などに
カーンワリヤーの通るルート地図が載ったりするので、
デリー、グルガーオン在住の皆様、要チェックです。

これで「謎のオレンジ軍団」の概要がつかめましたか~?
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by neelkamal-archive | 2011-07-20 14:49 | インドの摩訶不思議


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