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学ぶ アンナー・ハザーレー

インドのメディアはただ今「アンナー・ハザーレー」氏の
汚職撲滅運動でもちきり。断食をしながら抗議行動を行う彼は
現代のガンディーとも称され、沢山の名だたる人々が彼の運動を
後押ししている。

インドの大きな変革を目の当たりにすることのできる
稀有な時期を共有している、インドに住んでいる私たちは
「知らなかった」「興味がない」では済まされない事なのだ。

そもそもインドという国が、汚職や賄賂の横行する国である・・・
というのはインドに興味がある人なら周知の事実。

話題の中心・アンナー・ハザーレーという人は、マハーラーシュトラ州で
農民運動や汚職撲滅活動をやっていた人物で、74才。
この4月にデリーのジャンタル・マンタルで決死の断食を敢行し、
「汚職監視法案(ロークパール)」を法案として通すよう、
その骨子を政府に認めさせた人物であることは記憶に新しい。
(もっと詳細知りたい方はWikiのこちらで。)

ロークとは「世間・民衆」という意味、パールは「守護する者」
つまり、オンブズマンのような組織を作ってインド政府や
官僚の汚職を撲滅しよう、というのが目的で、以前から何度も
国会討議が求められてきたものの、利権がらみでなしくずしにされた
法案だったのだ。それを修正した形のジャン・ロークパール法を
可決させよう、というのがアンナー・ハザーレー氏の第一目的。

今年は各国で政治抗議行動などが起こり、変革のうねりが
及ぶことを懸念した政府は、4月の時点でアンナー側の提案を
ほぼ受け入れたうえで、モンスーン時期には国会での討議を・・・と
約束した形となっていた。

アンナー・ハザーレーと支援者たち(チーム・アンナー)は
汚職撲滅法案の進化系;ジャン・ロークパール法案の可決を求め
8月16日から再び断食を開始している。
オールド・デリーのラームリーラー・マイダーンが舞台となり
その様子はテレビニュースで放映されるだけでなく、逐一ネットでも
ライブで状況がわかるし、FacebookやTwitterでチーム・アンナーの
メンバーから具体的な情報がどんどん流されている。
これらネットメディアを通じてライブ情報を活用する運動は
今年になって起こったエジプトやリビアなどでの
民衆運動でも一番有効な伝達ツールだった。時代の波はインドへも。

ガーンディーが抗議行動の一環として断食を行なったことから
同じように決死の断食をするアンナーを「現代のガーンディー」と
記しているが、同じように「非暴力」での平和的抗議行動を良しとする
アンナー・ハザーレー氏。
学ぶ アンナー・ハザーレー_c0339249_01280497.jpg



氏の意図を汲み取って、平和裏に事をすすめる人々ばかりなら良いのだが
それに便乗して、ワイワイ騒ぎにやってきたような野次馬的な輩が
入り交じっていて、激昂しやすい国民なだけに、ちょっと心配ではある。

案の定、グルガーオンのモールで便乗して暴徒と化したグループが
いたようだし・・・・
いずれにしても8月30日が一区切りつく日とされているこの運動
支持者たちはそれぞれの動きを見せ初めている。
グルガーオンのモールのほとんどが、4日間営業停止するとか
デリー中心部の卸売商店街がアンナー支持を表明し、営業を休むとか
ピケをはろうとデリー市内を移動する人々を制御するため
地下鉄の駅4箇所を閉鎖するとか
日常生活に影響がでそうな動きも見逃せない。

ジャイプルに住んでいる友人から電話があって、ボランティアで
ラームリーラ・マイダーンにいるというので「何してるの?」と尋ねたら
「清掃活動」だと言っててびっくり。わざわざデリーまで来ていることも
驚きだが、普段はお手伝いさんが5~6人いる大邸宅に住んでる彼女が
(綺麗なネイルが剥がれるのがいやだから、と家事をしない女性が)
アンナーの抗議活動の支援のため、会場のゴミを拾っている・・・・
というのはちょっと驚きな展開でもある。

インドが今、このとき 変容していくのを
気を抜かずにしっかと見届けねば、と思う昨今なのである。

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by neelkamal-archive | 2011-08-26 00:28 | インドの摩訶不思議


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